身のまわりの現象の中で音とともに重要である「光」について今回は学習していきます。
光の範囲では、基本的な知識を定着させることは当然ですが、作図の問題が出題されることも多いですので、しっかりと練習を励む必要があります。
特に、角度に関して注意すべき事項がありますので、「音」の学習に比べて注意深く勉強しなければなりません。
光の進み方
光の範囲が混乱する要因として、光の進み方について、分断した指導がされることがその一因に挙げられます。そこで、まずは、光の進み方に関して、おおよそのイメージを掴むことが大切です。
光がある物体(上図の場合は「水」)に侵入する場合には、上図のような動きをすることになります。
つまり、物体に当たることによって、光は基本的に二つの方向に大きく分類することができます。一つが「反射」という仕組みによるもので、もう一つが「屈折」という仕組みによるものです。
そして、以下ではそれぞれの仕組みについて学習を進めていきます。
光の反射
光が物体に当たったとき、入射角と反射角とが等しくなるように反射します。これを「光の反射の法則」と言います。
光が水面に対してぶつかったときに、一定量の光については、水面に跳ね返ることになります。
また、鏡にぶつかった場合には、全てが跳ね返されることになります。これを反射と言うのです。そして、反射が生じる場合、入射角と反射角が等しくなるように反射現象が起こるというのが、ここでいう反射の法則です。
光の屈折
光が空気から水に入るとき
光が透明な二つの異なる物質の境界面に斜めに入射するときは、光の進む方向が変わります。これを光の屈折と言い、光が空気から水に入るときは、入射角よりも屈折角の方が小さくなります。したがって、水面(境界面)から離れるように、屈折することになります。
大切なことは、実際の図において、どの部分が入射角で、どの部分が屈折角であるかを間違えないようにすることです。
光が水から空気に入るとき
この図のように、光が水から空気に入射する場合もあります。このような場合には、入射角の方が屈折角よりも小さくなります。水面に近づくように屈折することになります。
光がどこからどこへ入射するかによって、屈折の仕方が変わるということに注意しなければなりません。
どちらから入射するかによって、空気の中に入射角が発生することもありますし、水の中に入射角が発生することもあります。
全反射
入射角よりも屈折角の方が大きい場合、入射角がある角度(臨界角)以上になると、境界面で全て反射するという現象が起こります。これを全反射と言います。
なお、光の屈折の注意点として、境界面に対して垂直に入射するとき、屈折は起こらず、光はそのまま直進することになります。
まとめ
同じく身のまわりの現象について学習する「音」のようには、光の学習を簡単に終わらせることはできません。
光については、どうしても作図が必要となりますし、その作図をする際には、いくつものルールをしっかりと暗記した上で、それを実践することが求められます。
作図を習得するためには、何度も練習を繰り返さざるをえません。面倒に感じるかもしれませんが、中学一年生の重要ポイントですので、確実に得点できるように練習をしましょう。