中学受験、高校受験の社会で、3分の1から半分の配点がある「日本史」分野。
大学受験の世界史が「広く浅く」なのに対して、日本史は、日本という限られた範囲の出来事ですので「狭く深く」と言えるでしょう。
ですので、断片的な知識だけでは点を取りこぼしてしまうのです。エピソードを踏まえてどれだけマニアックになれるかが勝利の鍵を握っています。
とはいえ、出題自体は大学受験に比べるとオーソドックスな知識を問うものばかり。難易度や必要な知識量に関しては、実は中学受験・高校受験ともにそんなに大差はありません。
問題は、小学生や中学生がどれだけ噛み砕いて理解し、暗記することができるかどうか。難しい漢字や条文が並んでいても、工夫次第で楽しく攻略することができますよ!
日本史とは連続ドラマのようなもの
大河ドラマ、時代物、歴史ドキュメント…こういった番組は長きに渡ってたくさんあります。
そこには、歴史人物の生き様が描かれています。日本史とは、いわば連続ドラマのようなもの。古代から現在に至るまで、多くの人間が紡いできたドラマの結集といえましょう。
だから現在も様々なところで、番組が放送されたり、雑誌の特集が組まれたりするのですね。
このように比較的とっつきやすいのが日本史の利点といえますが、難しい漢字が使われていたり、言葉が今とは違っていたりしてわかりにくいのが難点です。
日本史の効果的な勉強法は漫画
このわかりにくさを解消するために、日本史の漫画は非常に効果的なテキストです。
第一に、絵が描かれているのでイメージがしやすく、第二に、漫画なので噛み砕いて説明がされており、第三に、ドラマ仕立てでエピソードとともに記憶に残りやすいようになっています。
こんなに三拍子揃った良いテキストがあるでしょうか!?
おすすめは『少年少女日本の歴史』です。漫画なら、苦手意識のある子でもすんなり入っていくことができるでしょう。
日本史の勉強は資料集をペラペラめくれ!
とにかくわかりやすく理解・暗記するためには、視覚やイメージ、エピソードと結びつけられることが大切です。
漫画に加えておすすめしたいのは、資料集や図説です。問題によっては、銅像や絵巻物について問うものもあります。
特に小学生には難しい漢字ばかりが出てきますので、リビングやトイレに置いておいて、図鑑感覚でペラペラめくれるようにしておくと良いでしょう。
「ああ、あれ見たことがある」と思い出して、それが点数に繋がることもあります。
日本史の勉強法は薄い問題集を利用する
ついた知識を定着させたり確認したりするのには、問題集が欠かせません。
よく、問題集は薄いものを何回も解くと効果的だと言われますが、日本史ではさらに問題集の数は増やして、多角的に聞かれることで知識を強化していきましょう。
日本史の勉強は多角的に行う!
社会科の問題では一つの事象に対して、年代が聞かれることもあれば、人物名が聞かれることもあるからです。
例えば、ペリー来航に関して、1854年と答える問題もあれば、ペリーが乗っていた船の名前サスケハナ号を答える問題もある、ということです。
これに対応するには、骨格となる知識量が増えた後には、いろんな問題にあたって多角的に筋肉部分をつけていく必要があります。
実際に現地へ行くことも日本史の勉強に
日本史学習を進める中で、もし近くの地名が出てきたり、旅行先に歴史上有名な箇所があったりしたら、ぜひとも連れて行ってあげてください。歴史用語が一層身近になります。
記憶は机上のみよりも、実際の経験があった方がより強化されますし、そこから興味を持って調べていくことも可能です。
経験に基づいて探求したことは、何より子どもたちの自信になります。そして自信は、学習がどんどん進んで行くきっかけになります。
日本史はいかに分かりやすく勉強できるか、が高得点の鍵!
これまで見てきたように、日本史はドラマ性もありとっつきやすい科目ではあるものの、漢字や言葉が難しく、習得しづらいという難点がありました。
しかし、「視覚やイメージ・エピソード」と結びつける工夫をすれば、面白い教科になることは間違いありません。
受験では、国語・算数や数学・英語といった積み重ね教科に時間が割かれがちです。理科社会といった暗記科目は後回しにされがちだからこそ、息抜きのような感覚で楽しく覚えられるのが効果的でしょう。
そういう意味で、日本史は非常に勉強しやすい科目だと言えます。