まず、過去完了進行形の形について説明していきます。
「had+been+動詞ing(進行形)」となり、日本語での意味は「~し続けていた」という意味になります。
過去完了進行形、という名前の通り、過去完了形と動詞の進行形が組み合わさった形なので、覚えるのは簡単だと思います。
問題は、その使い方と過去形や過去完了とどのように異なるのか、という部分ですよね?
英語の時制はどの生徒さんもつまずきやすい部分であり、時制によって英語に対する苦手意識を持つ生徒さんも少なくありません。
そこで、今回は過去完了進行形をしっかりと押さえていきましょう!
過去完了進行形とは
過去形との違い
まず、過去形との違いを説明します。
過去形の基本形は「~していた。」という意味になりますが、基本形の場合、過去のある時にその状況だった、よく行っていた、という意味合いが強くなります。
なので、具体的な日数や期間などあまり強調する必要がない時に使われます。
一方で、過去完了進行形の場合は、「(過去のある時まで)~し続けていた。」という意味合いが強くなり、継続を強調させます。
なので、過去完了進行形の場合、「何年前まで~をし続けていた。」「~する前は2年間~していた。」などの表現の時に使うことが多いです。
過去完了形との違い
「あれ?」と思った人もいたのではないでしょうか?それは、過去完了形にも「~し続けていた」という意味があるからです。
確かに過去のある時まで行っていたことを表現するのであれば、過去完了も過去完了進行形も意味はほとんど一緒のはずですよね。
まったく同じ意味なのに、何故過去完了進行形なんて厄介なものができたのか?現在や未来で進行形があるから合わせただけなの?
そんなことはもちろんなく、過去完了進行形はしっかりと過去完了形と区別をつけるために作られたものなのです。
「過去完了進行形」と「過去完了形」の使い方のルール
過去完了進行形と過去完了形は、動詞の種類でどちらの継続の表現を使うかが分かれていきます。
- 状態動詞の場合過去完了形、
- 動作動詞の場合は過去完了進行形
を用いるということが決められています。でもいきなり状態動詞や動作動詞と言われても何かわからないですよね。
一体どのような違いがあるのでしょうか?
状況動詞とは
状態動詞とは、その状況をすぐに変えることができない動詞のことを言います。例えば、liveやknow、believe、likeなどです。確かに住んでいることや知っていることをすぐに変えることなんてできないですよね。
引っ越すことはできると思うかもしれませんが、状況動詞の場合、瞬間的に変えられるかが基準になっています。確かに10秒で引っ越しなんてできないですよね。このような状況動詞の場合、ingで進行形にすることができません。
過去完了形の例文
- I had lived in U.S. for five years.
(私は5年間アメリカに住んでいました。) - I had believed that my cat could recover for three years before she past.
(私は飼い猫が亡くなる前3年間回復できると信じ続けました。)
動作動詞とは
対する動作動詞は、すぐに動作を変えられる動詞のことを言います。例えば、playやstudyなど、すぐに別のことに変えられるような動詞です。
勉強や遊びなどは、瞬間的に辞めることができますよね。この場合は進行形にすることが可能です。
よって、状況動詞は進行形にできないので過去完了形を使用します。次に動作動詞の場合は、進行形が使えるので過去完了進行形が活用できます。
過去完了進行形の例文
- I had been playing the guitar for ten years since I was a child.
(私は子供の頃から10年間ギターを弾き続けていました。) - He had been studying English for five years before he went to Canada.
(彼はカナダに行く前に、英語を5年間勉強していました。)
注意すべきこと
注意して欲しい点は、あくまで過去完了形と過去完了進行形は過去の継続を表現するということだけが同じということです。
過去完了形のような、過去の経験や過去に完了していることなどは完了進行形では使うことができません。この違いだけしっかりと踏まえれば、使い分けることはそれほど難しくはないでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?
最後に過去完了進行形のポイントをまとめます。
- 過去完了進行形は「had+been+動詞ing(進行形)」という組み合わせ
- 継続の表現は、過去完了形でも使うことができる
- 過去完了形は状況動詞、過去完了進行形は動作動詞で使用する
- 状況動詞は瞬間的に止められない動詞、動作動詞は瞬間的に止められる動詞
- 過去完了進行形と過去完了形の共通点は継続の表現のみ
状況動詞と動作動詞の使い分けさえできれば、マスターすることは可能でしょう。後は過去完了形と混同をしないように注意しながら学習をしていきましょう!