もうすぐ入試なのに、全然勉強する気がおきない。明日定期テストがあるのに、全く勉強していないのに、けれど不思議とやる気の欠片も湧いてこない。
いったい自分はどうしてしまったのだろうかと途方にくれる時間さえ惜しいはずなのに、どうしても行動にうつすことができない。
さて、誰しも経験がある、「やる気出ない病」。果たしてこれは克服できるものでしょうか?
やる気が出ないとき
勉強に対してやる気が出ないとき、とりあえず誰しも、何かしらの対処をしようとするはずで、当たり前のことですが、その方法は大きく分けて、次の二つに分けられるでしょう。
- やる気がないまま勉強を続ける
- やる気がないからいったん勉強をやめてしまう
あなたはどちらのタイプでしょうか?
やる気が出なくても勉強する方に
さて、前者の「やる気がないけれども勉強を続ける」という道を選択される方。その心意気には脱帽です。
おそらく、やる気はでないけれども、やらざるを得ないのだから仕方なく頑張る、という動機からでしょう。
その精神力があれば何も問題はないとは思いますし、しっかりと勉強を続けるという姿勢がそこにはあるのですから、それを否定してまで強制的に鉛筆を取り上げるようなことはしようとは思いません。
ただ、一つだけ。
やる気が出ないときに勉強していて、効率的な勉強をすることができていますか?
もし、あまりに成果が見られなさそうな勉強状態なのであれば、やる気が出ないときには、一度勉強をストップしてみるのも逆に効果的かもしれませんよ。
やる気が出ないときには一度リフレッシュ
やる気が出ないときでも勉強しなければならないほど切羽詰まっているときはさておき、そこまでの状態でないのであれば、まず一度、手を休めてみてはいかがでしょうか。
とにかく手を休めてみて、自分がどう感じるのか、ゆっくりと考えてみて下さい。
やばい、休んでいる場合じゃない、と思い至るのであれば、そこからしっかりと勉強に励んでください。
「やばい」という感情は、立派な原動力の一つです。手を休めることによって、その原動力を得たあなたは、しっかりとやる気を出して勉強することができます。
「やばい」と感じないなら
そのまま、もう少し休んでみましょう。
やる気がないときは、ある意味において、勉強に対して「飽き」がきていると言うこともできます。いつもの勉強の環境から少し距離を置いてみるのは大切なことです。
やる気が出ないときに勉強をいったん離れた方に
さて、リフレッシュがてら勉強から離れたあなた、あまり距離を置きすぎてはいけません。
しっかりと勉強に帰ってくるための動機付けをしてやらなければ、楽な方へと流れっぱなしになってしまいます。
戻るべき場所に戻るための方法をいくつかご紹介しておきましょう。
やる気を取り戻すための方法
ご理解頂きたいのですが、「やる気出ない病」は、何も学生特有の問題ではありません。
大人でも、仕事をする気がおきないことだってありますし、主婦の方だって、家事をする気がおきないこともあります。学生さんが勉強する気がおきないというのは、これらの事象と基本的には並列に語ることができるものです。
が、残念ながら大きく違う点が一つあります。
それは、仕事・家事は休むことができますし、休んだとしても基本的に大きな問題が後から生じるということはあまり考えられないのに対して、勉強を休んでしまう、そもそも勉強をやめてしまったとき、そのツケはかなり大きなものになって回ってきてしまいます。
「このまま勉強しないとどうなるだろう…」と考えてみて下さい。
背筋が凍る思いをしませんか?
恐怖心は1つの原動力
少し言い過ぎたかもしれませんが、自分を励ますための原動力として、恐怖心というものは非常に有効な手段の一つです。
「このまま明日のテスト勉強しなかったら赤点やな」
「赤点ってことは、留年の可能性が生まれるってことか」
「留年したら後輩と同じ授業受けるってことか」
「というか、後輩と同級生になるってことか」
「それって恥ずかしくないか?」
というような形でもなんでも結構なんで、自分にプレッシャーをかけて尻を叩いてみるのも、一つの手段でしょう。
ただし、追い込みすぎは厳禁です。
勉強仲間とコミュニケーションをとる
勉強仲間と言うと少し感じが悪く思われるかもしれませんが、同じ目標をもっている友人とあれこれ会話するのは一つのきっかけになるでしょう。本当にシンプルな会話でも有効です。
「勉強めんどいわ。」
「そうやな、ほんましんどいな。」
という形で、誰かとツライ状況を共有できるだけで、実は簡単にやる気を取り戻すことができるはずです。
ツライのは自分だけじゃないというニュアンスでもいいですし、あいつも頑張ってるからという形でもいいです。
一人で「やる気がでない」という状況に向き合うのも一つですが、誰かとともに乗り越えるというのもまた価値のある方法の一つでしょう。
将来の像をイメージしてみる
将来、とは言っても、そこまで大袈裟なものである必要はありません。例えば、中間テストが明けたら気持ちよく遊ぶためにもしっかりと今は勉強しておこう、というのも一つ。
また、大学に入ってやりたいことがあるのであればそれを想像してもやる気はでるでしょう。
あるいは、大学に入って遊びたい、というのもまた、ある意味では一つの原動力です。要は、今現在、やる気が出さえすれば良いのです。
そのためであれば、どのような下世話な夢であったとしても、利用できるものは利用してやりましょう。
短時間で完結できる趣味をもっておく
勉強から離れている間に、ストレスを完全に解消する術をもっておくのも一つ、有効な手段でしょう。例えば、私はピアノが趣味でしたので、勉強に行き詰ったときややる気が出ないときには、さっさと勉強をストップして思いっきり弾いてすっきりしていました。
ここで、ゲームやら携帯やら、というのはあまり好みではないのですが、ストレスを解消できるのであれば、やむなしといったところでしょうか。もちろん、しっかりと勉強に戻って来れるのであれば、という前提です。
このように、リフレッシュの手段をしっかりともっておくのは大切なことです。
さいごに
やる気がでないときには勉強しない。やる気がでるときには本気で勉強する。
やる気がでるときの勉強の質に自信があれば、このような割り切りをすることができるのではないでしょうか。
自分の勉強の質を、どのような状況であれば高めることができるのか、そして、その質が落ちたタイミングをしっかりと判断できるのか。このような分析もまた、受験勉強を成功させるためには大切なことです。
勉強にのめりこみながらも、他方で客観的に自分の状況を分析する冷静さを忘れないこと。これができれば、怖いものはないでしょう。