「寒いから厚着をした方が良いよ。」「雨が降るから傘を持っていた方が良いよ。」などの表現は日本語でも多く見られますね。
このような何かを提案したりアドバイスするときに用いられる文法が、「had better」なのです。
今回はhad betterの意味と使い方についてご説明します。
had betterの意味
had betterとは、「~した方が良いよ」という意味を持ちます。形としては、「主語+had+better+動詞~」となります。
主語の後にhadがつき、形容詞のbetterが続くため、その後に動詞を入れることに違和感があることが多いと思います。あくまで「had better」はセットで動詞の前に付く言葉だと思うようにしましょう。
何故この流れなのか、何故形容詞の後に動詞なのかと考えると余計混乱してしまいます。「こんなものなんだ」と受け入れることも、時には混乱せずに問題を解くコツになります。
Shouldとhad betterの違い
同じように物事を推奨する意味として、「should」も使われますよね。
同じ意味の言葉が2つもあると混乱してしまいますが、2つあることには理由があります。では、shouldとhad betterはどのような違いがあるのでしょうか。
Shouldとhad betterは、内容の深刻さによって使い分けるように作られています。
Shouldを使うケース
「このお店行った方が良いよ。」「この車買ったほうが良いよ。」という、手軽なアドバイスや忠告の場合はshouldが用いられます。つまり、普段何かをおすすめする場合や、アドバイスや忠告をする場合はshouldを使う機会が大半だと思いましょう。
had betterを使うケース
Shouldに対してhad betterは「これを聞かないと酷い目に遭うよ」と言えるくらい深刻な場合に使われる表現です。アドバイスや軽い忠告ではなく、重大な事柄に関して用いる表現だと思ってください。
テストの問題では、「had betterを使用して文章を作りなさい。」という問題が多いので、shouldとhad betterの使い分けの問題は少ないと思います。
そのため、外国人の人と実際にコミュニケーションを取らない限りは使い分けを気にする必要はありません。しかし、万が一ということもあるので、知識として覚えておいてくださいね。
had betterの使い方
had betterは「これを聞かないと危ないよ」という重大な事柄について忠告をする際に使う文法です。
そのため、ここぞという時の忠告に使うという認識を持つようにしましょう。例えば、
- 早く行った方が良いよ。(行かないと仕事に遅れてしまう)
- 注意したほうが良いよ。(外は凍っているので滑ってしまうかもしれないから)
という場合です。
「これを試した方が良いよ」「これやってみなよ」といった、何かをおすすめする場合にこの表現をしてしまうと、「これを試さないと何かがあるのか…」「これをやらないとこの人は怒るのだろうか…」と相手に誤解を与えてしまう恐れもあります。この場合は必ずshouldを使いましょう。
had betterの例文
- I had better get back to work.
- You had better go to the hospital.
- She had better wear hotter clothes.
- He had better go back home.
- I had better do my homework.
- You had better say to your wife that you thank her.
- He had better be careful.
- You had better study tonight.
例文和訳
- 私は仕事に戻った方が良い。
- あなたは病院に行った方が良いよ。
- 彼女はもっと暖かい服を着た方が良い。
- 彼は家に帰った方が良いよ。
- 私は宿題をやった方が良い。
- あなたは奥さんに感謝していることを言ったほうが良いよ。
- 彼は注意したほうが良いよ。
- あなたは今夜勉強した方が良いよ。
理由としてのbecauseとの併用も
もし慣れてきたら、had betterの文章の後にbecauseで理由を付け加えてみることもおすすめします。
I had better get back to work because my boss will get angry.
上司が怒るかもしれないから、私は仕事に戻らないと。このように理由を加えることによって、忠告の言葉の意味を相手に伝えることができます。
まとめ
最後にhad betterについてのまとめを行います。
- had better+動詞~によって、「~した方が良いよ」という忠告を表現することが出来る
- had betterは「このアドバイスを聞かないと危ない目に遭うよ」という重大な事柄に用いる
- アドバイスの重大さによってshouldとhad betterと使い分ける
had betterは、「~した方が良い」というアドバイスや忠告に用いることにとても便利です。しかし、had betterは重大な事柄に使われる文法なので、軽いアドバイスなどに使うshouldと混同しないように気をつけましょう。
had betterという動詞と形容詞の組み合わせを見ると、その後に動詞をつけることに抵抗があるかと思いますが、「このような形なんだ」と割り切るようにしましょう。
had betterはマスターすることによって英語のコミュニケーションの幅を広げることができます。文法自体も、単語の違和感さえなければ簡単に覚えることができます。是非マスターして、英作文に取り入れていきましょう。