パーセントとは
パーセントの前提知識
パーセントも割合と同じように、日本語的表現のパーセントと、数式で利用する値が異なることを機械的な反復によって定着させた方が早いです。
学習指導上の機械的な作業に、日常会話的な潜在的な学習を重ねることによって、具体的なイメージがついていきます。習得すべき前提知識は以下の程度です。
- 50% ⇒ 0.5
- 40% ⇒ 0.4
- 120% ⇒ 1.2
- 25% ⇒ 0.25
割合とパーセントの関係
割合の前提知識とパーセントの前提知識で述べたことを総合するだけです。具体的にはこちらです。
少数表示 | 割合表示 | パーセント表示 |
0.5 | 5割 | 50% |
0.4 | 4割 | 40% |
1.2 | 12割 | 120% |
0.25 | 2割5分 | 25% |
パーセントの具体的な問題と計算方法
割合の問題を、そのまま%に置き換えて、2パターンの類型化をしてやれば良いでしょう。具体的には以下です。
パーセントの計算〜比べる量求める
問題:太郎君のクラスには100人います。その50%が男の子です。男の子の人数は何人でしょう?
こちらも割合の問題となんら変わりません。「比べる量=もとにする量×割合」が「比べる量=もとにする量×パーセント」になるだけです。つまり
- もとにする量→100
- パーセント→50%(0.5)
100×0.5=50、50人が男の子という計算になります。
パーセントを求める計算
問題:太郎君のクラスには100人います。その25人が男の子です。男の子は何パーセントですか?
この問題は、パーセントを求める必要があります。つまり、「比べる量=もとにする量×パーセント」を以下のように変更すればいいのです。
パーセント=比べる量÷もとにする量
25÷100=0.25
つまり、答えは25%です。
割合とパーセントの勉強のコツ
反復作業による暗記というものについては、算数的な思考と相反するように思われるかもしれません。
しかし、例えば、我々は当然のように1、2、3…のように数字を使いますが、このようなものについて、反復作業による定着以外の方法によって学習をしたでしょうか?
もちろん、上のパーセントと割合の関係表における一番左の少数は「全体を1とした場合」、真ん中の割合は「全体を10とした場合」、そして一番右のパーセントは「全体を100とした場合」における、該当量の比率である、という説明を提示することに意味がないとは言いません。
ただ、その説明が子どもの頭に染み入りやすい状況を作ってやるために、これに先んじて、上述の表における変換作業を当たり前のものとしてやる方が効果的だと思われます。
まとめ
割合は定着が難しいです。だからこそ、「このコロッケ2割引きって書いてあるけれど、何パーセント引くってこと?」「賞味期限が近いから半額って書いてあるね。ってことは、何パーセント?」などのように、日常生活に直結させてやることが非常に重要です。
また、割合のように、日常生活でも学ぶことができる分野というものは限りがあります。つまり、そういった観点から定着を図るチャンスがある範囲だということもできます。
子どもは簡単に様々なことを定着させてくれます。割合やパーセントの勉強はそういったことを知る機会にもなるのではないでしょうか。