関係代名詞とは、メインとなる文章の名詞に、修飾させる文章を付けたいときに用いる文法です。
例えば、「窓の近くに座っている女の子」であれば、「女の子」が名詞となり、「窓の近くに座っている」が修飾文になります。
名詞の前に修飾文を付ければ簡単に文章を作ることができる日本語と異なり、英語では関係代名詞と呼ばれる接続詞を付けないと、このような修飾文を作ることができないのです。
日本語と大きく異なる部分であるため、中学生の生徒さんの中には、関係代名詞が出てきたことで英語に苦手意識を持ってしまう人も少なくありません。
関係代名詞をマスターするにはどのようにすれば良いのか。これはもう関係代名詞に慣れる以外方法がありません。
大事なことは、関係代名詞が何故必要なのか、どのような構成になっているのかをしっかりと理解し、文章の作りに慣れることなのです。
今回は、関係代名詞で躓きやすいwhoとwhichの違いについて解説していきます。
関係代名詞のwho
関係代名詞にはwho, whose, whom, which, thatなど様々な種類があります。
これ等の関係代名詞は、修飾する名詞の種類によって形を変えるのです。ここではwhoについて解説をします。
whoは疑問詞で使うと「誰?」という意味になります。疑問詞で人に関する疑問文に使われるwhoは、関係代名詞でも同じように人を表す名詞に用いるのだと覚えてください。
修飾する名詞が人の場合にwhoという関係代名詞を利用します。物の場合はwhoを使いません。
whoは人に用いる関係代名詞
「私はピアノを弾いている女の子を知っています。」
という文章を見てみましょう。まず、「私は女の子を知っています」という文章が主節になります。女の子を修飾している文が「ピアノを弾いている」になります。
そして、修飾されている名詞が「女の子」なので、関係代名詞はwhoを使います。
これらを踏まえると、
I know the girl who is playing the piano.
ということになります。人を修飾するのでwhoを用いています。
関係代名詞whoの例文
例文をいくつか紹介するので確認していきましょう。
I met the boy who can speak three languages.
(私は三か国語を話せる男の子と会いました)
I know this lady who is the famous cooking teacher.
(私は有名な料理の先生であるこの女性を知っています)
He has a friend who is very good at playing soccer.
(彼はサッカーがとても上手な友達がいます)
This is my daughter who lives in America.
(こちらがアメリカに住んでいる私の娘です)
関係代名詞のwhich
Whichは疑問詞の時には「どちらの」という意味で使われます。
「どちら」という疑問詞は、「どっちの子が好きなの?」などと言った質問以外には物に向けて使うことが多いのではないでしょうか。
Whichも、疑問詞で使う対象を考えて関係代名詞に当てはめればわかりやすいと思います。
つまり、whoは修飾する名詞が「人」であるときに用いる関係代名詞に対し、whichは「物」や「事」に対する関係代名詞になります。
whichは「物」や「事」に対する関係代名詞
「私は有名なモデルが着ていたスカートを探しています。」
という文章を作ってみましょう。
まず、「私はスカートを探しています。」が主節になります。そして、「有名なモデルが着ていた」がスカートの修飾文になります。
I am looking for the skirt which a famous model wore.
となります。
whichの関係代名詞の例文
この要領で例文を見ていきましょう。
I am saving money for a car which I really want for a long time.
(私は長い間ずっと欲しかった車のために節約をしています)
My younger sister told my mother that she wanted a new iPhone which will be sold in this summer.
(私の妹は、母に今年の夏に発売されるiPhoneが欲しいと言いました)
She broke her neckless which her boyfriend gave her.
(彼女は彼女の彼氏からもらったネックレスを壊してしまいました)
My dream is to buy a big house which my family can live.
(私の夢は、家族が住むことができる大きな家を買うことです)
参考リンク:“in which”の意味と使い方を詳しく解説!ポイントは日本語訳にしないこと!
関係代名詞”who”と”which”のまとめ
最後に関係代名詞whoとwhichのまとめを行います。
- whoは修飾する名詞が「人」を表すときに用いる
- whichは修飾する名詞が「物」や「事」を表すときに用いる
- 疑問詞で使われる対象とほぼ同じなので、わからなくなった場合は疑問詞での用法を思い出すと良い
- 関係代名詞の文法は日本語にない為、何度も文章に触れて慣れることが必要
関係代名詞を学び始めたばかりの頃は、英文を読むときに、文章を行ったり来たりしてしまい、理解することに時間がかかってしまいます。
しかし、何度も関係代名詞の文章を読み、問題を解いていくことで次第に行ったり来たりせずに理解することができるようになります。
日本語にない文法なので、非常に使いにくく理解しにくい文法ではありますが、根気強く文章と向き合っていくようにしましょう。
そのためにも、まずは関係代名詞がある意味と、それぞれの構成の仕方、単語の使い分けをしっかりと理解することが大切です。