
受験やテストに出る三角形に関する問題は、斜辺の長さを求める問題が多いです。
これを求める際には、三平方の定理を利用することになります。
早速、三平方の定理について学習しましょう。
三平方の定理とは
三平方の定理とは、いわゆるピタゴラスの定理と言われるもので、直角三角形の辺に関する公式です。まずは以下の図をみてください。
斜辺(c)を二乗したものは、他の辺(aとb)をそれぞれ二乗したものの和に等しくなる、というのが三平方の定理の公式です。
【三平方の定理】
a²+b²=c²
ある三角形についてこの計算式が成り立つ場合には、その三角形は直角三角形であると言うことができます。図形問題を解くときには、いつも頭の中に入れておかなければならない公式の一つとなります。
三平方の定理を利用した辺の長さの求め方
では三平方の定理を利用して早速問題を解いてみましょう。
【問題】以下の三角形の辺ABの長さを求めよ
解き方
この図を見ると直角三角形であることがわかります。直角三角なので、三平方の定理が利用できますね。三平方の定理は
a²+b²=c²、
つまり
c²=1²+3²
c²=1+9
c²=10
c=√10
となります。意外と簡単ですね!
三平方の定理の証明
中学生の教科書では、三平方の定理は所与のものとして扱われ、なぜこのような公式が成り立つのかについて言及することはほとんどありません。
もっとも、その証明について考えてみるのも図形への興味を手助けするきっかけになります。
この定理に関する証明方法はかなりの数があるらしいですが、ここでは中学生でも理解できる簡単なものを一つ紹介することにします。
他にも、難しい計算を要せず証明する方法はたくさんあるので、証明問題の練習、あるいは、頭の体操を兼ねて考えてみても良いかもしれませんね。
図のような台形について、その面積を二通りで表現してみましょう。
まずは、台形の面積公式である【(上底+下底)×高さ÷2】を利用して、この図の台形の面積を考えます。
台形の面積
(a+b)×(a+b)÷2
次に、この台形の面積について、その内部構造に注目して求めてみましょう。台形の面積は3つの三角形から成り立っていることがわかります。
台形の面積を構成する3つの三角形
=△ABC+△BDE+△ABE
=(a×b÷2)+(b×a÷2)+(c×c÷2)
そして、この二つは、どちらも同じ台形の面積を二通りの方法によって表したものですから、両者の値は等しいことになります。つまり、以下の等式が成り立ちます。
三平方の定理の証明式
(a+b)×(a+b)÷2=(a×b÷2)+(b×a÷2)+(c×c÷2)
a²+2ab+b²=ab+ab+c²
a²+b²=c²
このように、三平方の定理を導くことができます。
まとめ
実際の受験問題では、このようなシンプルな問題は出題されず、辺と角度が与えられて、そこから斜辺を求めるとような問題が出題されます。
二等辺三角形の比の公式なども合わせて理解しておきましょう!