四字熟語の勉強法!ポイントは暗記の前に意味を理解すること

国語の壁のひとつは膨大な知識量。中でも四字熟語は漢字が4つ並ぶとあって、苦手意識を持っている人も多いのでは?

入試で知っておきたい四字熟語は多く、ある塾の中学受験の参考書には130ほどがズラッと並んでいました。

「一石二鳥」や「四捨五入」はまだしも、「行雲流水(自然のままに生きること)」「青天白日(疑いが晴れること)」など大人でさえ説明が難しいものもあります。

すべては無理でもある程度は頭に入れておきたいところ。今回は四字熟語の勉強法について、改めて考えてみましょう。

四字熟語を暗記するデメリット

四字熟語の勉強を始めた段階では、「書いて覚える」暗記はオススメできません。

理由は簡単。わけの分からない漢字が並んだ言葉は何度見ても覚えられないからです。

知らない四字熟語を覚えるのは、外国語の単語を覚えろと言われているようなものです。漢字から余計なイメージが生まれる分、外国語より難しいかもしれません。

覚えられないものを何度も何度も書くなんて効率が悪すぎますし、国語が嫌いになってしまっては他の勉強にも差し支えます。

「書けば覚える」のは、記憶の定着をする段階になってから。まずは「知らない四字熟語」を「知ってる四字熟語」にしなければいけません。

四字熟語を理解する

ではどうすれば「知ってる四字熟語」になるか。

まずは四字熟語の組み立てを知りましょう。

たとえば「一石二鳥」という言葉は……

・一石 → 一つの行動
・二鳥 → 二つの利益
・意味 → 一つの行動で二つの利益を得ること

「四捨五入」の場合は……

・四捨 → 四以下切り捨て
・五入 → 五以上切り上げ
・意味 → 四以下は切り捨てて五以上は切り上げる

気づきましたか。四字熟語は分解すると、熟語と熟語の組み合わせなんです。

熟語が分かれば意味も分かる

熟語の組み合わせでできていると考えると、四字熟語は推測が可能ということになります。また、一度しっかりと意味を頭に入れれば漢字をヒントに思い出すことが可能ということにもなります。

長く使える知識を身に着けるためには、暗記するのではなく理解することが大切。急がば回れということですね。

四字熟語で身に着けることは3つ

四字熟語で問われるのは意味だけではありません。読解文の中で出てきた場合は意味さえ分かれば良いのですが、漢字の問題として出されることもあります。

四字熟語では「意味・読み方・書き方」の3つを押さえておきましょう。

読み方や書き方は、繰り返し書いて覚えるのが最も効率が良いですね。単語帳も有効です。

間違えやすい四字熟語

レベルによっても違いますが、「一期一会」「十人十色」といった一般常識と思われる基本的な四字熟語は必ず覚えさせましょう。読解で出てきたときに、知ってると知らないとでは読みとりに差が出ます。

・一期一会 一度の人生(一期)で一度の出会い(一会)
・十人十色 十人いれば違う個性(十色)がある

それ以外では、間違えやすいものを中心に見ていくと良いですね。

間違えやすい「読み方」

〇大器晩成(たいきばんせい)
「たいき」という読み方が、なかなかしっくりこないようです。「だいき」と書いてしまったり、そもそも読み方の想像がつかなかったりします。

〇千変万化(せんぺんばんか)
「万」を「ばん」と読むのは「千差万別」も同じです。「まん」だけではないことを確認しておきましょう。

読み方は声に出すだけでは気づかないことも多いので、ひらがなで書かせてみてください。「ろうにゃくなんにょ」のように、分かっていても正確に書くのが難しい言葉もあります。

間違えやすい漢字

〇絶体絶命
「絶対」と書くことが非常に多いのですが、意味を考えると間違えることが減ります。「体が絶え、命が絶える」ぐらいどうしようもない状態です。

〇危機一髪
よく聞く四字熟語でもあるので漢字も書けるようにしておきたいですね。左上の部分は「長」とは違うことに注意。一画少ないのです。「一発」と間違えられることも多いのですが、「髪一本くらいのギリギリセーフ」と伝えると分かりやすいかもしれません。

〇五里霧中
「夢中」と書きたくなる気持ちはよく分かりますが、意味を考えると「霧」でなければいけません。「五里」は距離を表しています。一里は約500mなので、2.5kmぐらいですね。「五里にわたる霧の中にいると方向が分からない→どうしたらよいかわからなくて困る」ぐらいに教えてあげましょう。夢の中では楽しくなってしまうので、ダメだとわかってくれると思います。

暗記の前にまず理解

四字熟語は闇雲に覚ようとしても苦手意識ばかりが先行してしまいます。理解をしてから覚えるという流れで、一つ一つ克服していきましょう。

何度やっても忘れてしまうのが知識問題の難しいところ。生活の中で意識して使えると印象に残ります。無理して使う必要はありませんが、テレビや新聞などで実際に使われる場面に出会ったときは、確認してみるのも良いですね。

千里の道も一歩から。ひとつずつ自分のものにできるようにしていきましょう。

 

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