四角柱の体積と表面積の求め方!

四角柱とは、底面が四角形の柱体のことです。

底面の形は、四角形であればどのような四角形でもよく、たとえそれが全ての辺の長さが違ういびつなものであったとしても、四角形である限り、四角柱と言います。

それでは、ここでは四角柱の体積と表面積について解説していきます。

四角柱の体積

四角柱の体積について考えてみましょう。柱体に関して、その体積を求めるには、以下の公式によって求めることができます。

【公式】

四角柱の体積=底面積(底面の四角形の面積)×高さ

したがって、底面の四角形の面積さえ求めることができれば、簡単に四角柱の体積を求めることができるでしょう。

体積を求める上でのポイント

注意が必要なのは、この底面積たる四角形の面積を求める際に、しっかりとそれを導くことができるか、つまり、四角形に関する学習が定着しているか、ということです。

台形の面積公式や、ひし形の面積の求め方など、覚えておかなければいけないことがいくつかあったと思います。しっかりと復習をしてください。

四角柱の体積を求める問題

【問題】

底面積の四角形が【上底が2㎝、下底が4㎝、高さが2㎝の台形】で、それを底面積とする四角柱の高さが3㎝であるとき、この四角柱の体積を求めてみましょう。

解き方

四角柱の体積=底面積×高さ
=(台形の面積)×高さ
={(上底+下底)×高さ÷2}×高さ

となります。つまり

{(2+4)×2÷2}×3
=18㎤

この問題の答えは18㎤ということになります。

他の四角形の面積についても、これを機に復習してみてはいかがでしょうか。

四角柱の表面積

四角柱の表面積を求めるにあたっては、少しテクニカルな解き方をすることができます。まずは四角柱の展開図をみてみましょう、

四角柱の展開図

四角柱を展開した場合に、その展開図は上のように、常に四角形が六つ合わさった形になることを確認して下さい。そして、その六つの四角形のうち、底面と蓋面の四角形については必ず同じ形となります。

そして、側面について考える際にポイントがあります。

四角柱の側面

側面は確かに四つの四角形で構成されているのですが、これらの四角形を一括りの大きな四角形と捉えて見ましょう。分かりやすく図に色をつけてみましょう。

どうしょうか、これを一つの四角形であると考えて面積を考えると非常に手間が省けることになります。

では、この大きな四角形の面積を考えるにはどのようにすればよいでしょう。

側面の面積の求め方

長方形の面積の求め方は「縦×横」ですね。

一辺に関しては、図より四角柱の高さに等しいということが分かりますね。そして、残りの一片については、底面の四角形の外周の長さに等しいことがわかるかと思います。

では問題を解いてみましょう。

四角柱の表面積を求める問題

【問題】

底面が【縦2㎝、横3㎝の長方形】、高さが4㎝の四角柱の表面積を求めなさい。

このような問題が与えられた時に、六つの四角形についてそれぞれ面積を求めることは非常に手間がかかることになります。

底面  ⇒ 2×3=6
上面  ⇒ 2×3=6
側面① ⇒ 2×4=8
側面② ⇒ 3×4=12
側面③ ⇒ 2×4=8
側面④ ⇒ 3×4=12

したがって、表面積=6+6+8+12+8+12=52㎠

前述したアプローチでの問題の解き方

丁寧な処理をすることができれば問題ないのですが、時間制限がある試験中などにこれをするのは大変かと思われます。

そこで、上で説明したように、底面の辺の長さを利用することによって三つの四角形の面積を計算して表面積を求める、というアプローチを採ると、以下のようになります。

底面  ⇒ 2×3=6
上面  ⇒ 2×3=6
側面  ⇒(2+3+2+3)×4=40

したがって、表面積=6+6+40=52㎠

いかがでしょう。

今回は底面の長さが長方形であることから、側面についても面積が等しい組み合わせがあるので考えやすかったかもしれません。

しかし台形の場合には、側面の全ての四角形の辺の長さは基本的には異なるでしょうし、また、ひし形であれば全て等しい、というように、四角形によって注意点がかわることになります。

そのように、臨機応変な対応をすることが苦痛ではないのであれば、一つずつ考えることも良いかと思います。

しかし、「底面の外周の長さを足せばよい」ということを記憶しておいて、それを全ての四角柱の場合に適応させるという方が、むしろ応用力が生まれるのではないでしょうか。

立方体の体積と表面積

立方体がどのような形であるかは簡単にイメージできると思います。サイコロが一番身近な存在でしょう。

このように、六つの合同な正方形で囲まれた立体のことを立方体と言います。正六面体、と表現する場合も同じことです。

(立方体)

基本的には今まで説明した四角柱の体積と表面積の求めた方と同じですが、正六面体について説明します。

こちらはおまけ程度に確認してください。

立方体の体積

例えば、一辺が2cmの立方体の体積について考えてみましょう。

立方体(正六面体)という図形が持つ特殊性を全く考えない場合、つまり、底面積×高さによって体積を求める場合には、

立方体の体積=底面積×高さ
=(一辺が2㎝の正方形の面積)×高さ
=(2×2)×2
=8㎤

という計算によって、この立方体の体積を求めることになります。

もっとも、何度も述べるように、立方体という図形は極めて特殊な形態の四角柱であることから、

立方体の体積=(一辺の長さ)³
という公式を一応は定立することが可能となります。これによった場合には、

立方体の体積=2³
=8㎤

という処理によって求めることもできます。

立方体の表面積

立方体の場合の特殊性を考慮した場合、四角柱の表面積のようま求め方は回りくどく感じるかもしれません。

そういった方は、シンプルに、「立方体は、同じ正方形が六つあわさって構成されている」という性質をそのまま利用して表面積を求めてもよいでしょう。

すなわち、例えば、一辺が2㎝の立方体の表面積であれば、一辺2㎝の正方形が6つあると考えて、

2×2×6
=24㎠

としてしまってよいと思われます。

そうではなく、あくまでも四角柱であるという理解から解答を導きたい人は、立方体に関しても、底面・上面・側面の三つを検討して、

底面 ⇒ 2×2=4
上面 ⇒ 2×2=4
側面 ⇒(2+2+2+2)×2=16

したがって、表面積=4+4+16=24㎠

というアプローチでも解答を導くことができるでしょう。

いずれの方法でも問題ありません。立方体という特殊性を考慮するのか、四角柱という一般的な方向からアプローチするのか、というだけの違いしかありません。どちらも理解した上で、やり易い方を選択しましょう。

最後に

今回は、四角柱の体積について学習しました。

ただ、単純に「立方体の体積」として学んではいけません。他の教科と同じように、算数・数学にも多くの分野が登場します。

そして、その中でたくさんの公式を覚えなくてはいけません。その際に、それぞれの分野が完全に独立してしまっていては、暗記する作業だけでも一苦労でしょう。

関連付けができるものに関しては、できるだけリンクさせて頭の中で整理することで、効率良く学習を進めることができます。

 

講師は全員東大生!ファースト個別

講師は全員東大生!教室指導も、オンライン指導も可能!

今、子供の教育において市場で解決されていない大きな問題の一つは、家庭学習です

コロナ時代において、お子様が家で勉強する機会が多くなり、家庭学習における保護者様の負担はより増大しています。学習面の成功は保護者様の肩に重くのしかかっているのが現状です。このような家庭学習の問題を解決します!

講師は全員現役の東大生、最高水準の質を担保しています。


講師は全員東大生!ファースト個別はこちら