中学受験、高校受験で1番苦手の声が大きいのが、電流、電圧、抵抗の勉強になります。
電流と電圧、抵抗にどのような関係があるのか。もう電流の話を聞くのもいやだと拒絶する生徒もいます。
今回は、そんな電流、電圧、抵抗の勉強のコツについて紹介していきます。
電流、電圧、抵抗とは?
電流、電圧、抵抗の関係を説明する前に、まず電流、電圧、抵抗とは何なのかを説明します。
電流とは
電気の流れの事です。
数字が大きいほどたくさんの電流が流れ、小さいほど少ない電流が流れていることを表しています。さらに数字が大きいほど豆電球の明るさは、明るくなります。
単位はアンペア【A】を使います。
電圧とは
電流を流そうとする力の事です。電池などに〇〇Vと書いてあるのを見たことがあると思います。Vの値が大きいほど、電流を流そうとする力が大きく、Vの値が小さいほど電流を流そうとする力が小さくなっています。
単位はボルト【V】を使います。
抵抗とは
電流の流れにくさを表しています。数字が大きいほど電流が流れにくくなっています。
単位はオーム【Ω】を使います。
電流、電圧、抵抗の関係
電流、電圧、抵抗にはある関係があります。その関係のことをオームの法則といいます。
オームの法則は、文章で表しますと「電圧の大きさは、電流が大きくなるほど大きくなり、抵抗が小さくなるほど大きくなる」となります。
さらにオームの法則を式で表しますとV(電圧)=I(電流)×R(抵抗)となります。こちらも式だけ覚えている生徒が多いと思います。
オームの法則をもっと簡単にいいますと「電圧は電流に比例して、抵抗に反比例する」となります。それでも分かりにくいですよね。
もっと簡単にすると電流が2倍になれば電圧が2倍、電流が3倍になれば、電圧は3倍になります。電流が同じ時、抵抗が2倍になると電圧は倍に抵抗が3倍になると電圧は倍になります。ということになります。
しかし、実際に計算してみないと実感がわいてこないものです。
電流、電圧、抵抗の公式の覚え方
では、実際にどのようにオームの法則を使うのかを考えてみましょう。
まず、V=IRを覚えないといけないのですが、覚えられない方のために図を書いておきます。この図を覚えるとオームの法則の計算は、できるようになってきます。
学校や塾によってAのことをI、ΩのことをRと書いてあるところもありますが、あえて単位にしています。
この図の使い方は、2つの部分の数字がわかれば、もう1つも求められるということです。
注意することは、電流の単位です。電流の単位はA(アンペア)とmA(ミリアンペア)があるのですが、計算で使うのはA(アンペア)のみです。例題を3つやってみます。3つの例題でこの図の使い方を覚えてください。
電流、電圧、抵抗の計算問題
電圧を求める
【例題1】
電流2A、抵抗20Ωのとき、電圧はいくらでしょうか。
この場合は、電圧を求めますので、上の図のVの部分を隠します。隠すとAとΩが残ります。横並びにあるので掛け算とわかります。
(式)2×20=40、よって40Vとなります。
抵抗を求める
【例題2】
電流4A、電圧60Vのとき、抵抗はいくらになるでしょう。
この場合は、抵抗を求めますので抵抗の部分を手で隠します。隠すとVとAが残ります。この部分は、分数になっていますので割り算と分かります。
(式)60÷4=15、よって15Ωとなります。
電流を求める
【例題3】
抵抗30Ω、電圧60Vのとき、電流はいくらになるでしょう。
この場合は、電流を求めますので電流の部分を手で隠します。隠すとΩとVが残ります。この部分も分数になっていますので割り算になります。
(式)60÷30=2
よって2Aとなります。
単位変換して電圧を求める
【問題1】
電流が500mA、抵抗が20Ωのとき、電圧はいくらでしょうか。
解き方は先ほどと同じですが、電流の単位に注意しましょう。このオームの法則では、電流はA(アンペア)しか使えません。1A=1000mAですので500mA=0.5Aと直してから計算します。次にVを求めますのでVを隠します。Vを隠すとAとΩを掛け算します。
(式)20×0.5=10、よって10Vとなります。
単位変換して電流を求める
【問題2】
電圧が50V、抵抗が100Ωのとき、電流は何mA流れるでしょうか。
全く先ほどと解き方は同じです。電流を求めますので、Aを隠します。Aを隠すとV÷Ωとなります。
(式)50÷100=0.5となります。
よって0.5Aなんですが、しっかりと問題を読みましょう。答えはmAで答えますので0.5A=500mAとなります。
まとめ
いかがでしょうか。電圧、電流、抵抗の関係はオームの法則といいます。オームの法則は、図を書くことで計算問題を解くことができます。
しっかりと図の使い方をマスターして電流、電圧、抵抗を自分のものにしましょう。