国語に必要なのはセンスではありません。基礎知識を覚えることと問題の解き方を身につけることです。
国語というと読書を思い浮かべる人も多いのですが、国語の勉強法としては非効率的です。
もちろん読書量の多い生徒は語彙力や読解速度で有利ですが、読書の読み方と受験国語の読み方は違うものです。
国語の受験勉強にはやり方があります。余分な勉強はストレスになり、勉強意欲の低下につながります。
受験には負担を減らしつつ点数上げる効率的な勉強法で立ち向かいましょう。
漢字はじっくり覚える
正確な漢字を書く
漢字の勉強を始めたときから、とめ・はね・はらいを意識した漢字を練習しましょう。さらに見落としがちなのが画数です。
例えば「水」という漢字は4画ですが、3画だと思っている生徒は少なくありません。新しい漢字を覚えるときは時間がかかっても正確に書き練習をすることが、難しい漢字の習得にも役立ちます。
意味を理解して覚える
漢字の部首には意味があり、習っていない漢字でも意味を推測することができる優れたものです。
「講入」と書いてしまうのは部首の意味が分かっていないからです(正しくは購入)。もちろん漢字そのものの持つ意味も考えながら覚えられるとさらに良いです。
学校のテストは満点をとる
難関校を目指すなら学校の漢字テストは常に満点を取れるようにきちんと勉強しましょう。覚える漢字はすべて受験で必要なものです。
語彙は繰り返して覚える
知らないものを放っておかない
読書でもテレビでも練習問題でも分からない言葉は調べるクセをつけておくことで、長期的に語彙力アップが見込めます。調べるのは辞書が理想ですが周りの大人に聞いても構いません。
一度では覚えられない言葉も、何度も調べるうちに覚えられるようになります。
満点が取れるまで同じ問題を解く
漢字にも共通することですが、満点が取れるまでは同じ問題集を繰り返しましょう。塾でもらったテキストやプリントも同じです。
問題集をたくさん買っても、勉強した気になってしまうだけで内容は身に付きません。
読解力は解法を身につける
無駄な知識はない
読解では様々な文に触れます。
物語の中でも今どきの内容だけでなく、戦後の貧しい時代の子供や子を持つ親など、立場の違う人々の気持ちを読み取ることになります。説明・論説文でも環境・文化・言語などテーマは多彩です。
意外に思えるかもしれませんが、テレビや外遊びが好きだったりする生徒のほうが知識の幅が広く、自分の生活と離れた文を読むのに抵抗がないことが多いのです。
そういった点では読書は役に立ちます。しかし受験のために始める必要はなく、今まで読書をしていたら有利に働く程度です。
本文を汚そう
本文を読むときも問題を解くときも、大事なところには線を引いたり印をつけたりすることが重要です。
理解力が深まるだけでなく、ケアレスミスの防止や間違えた理由を探すのにも役立ちます。面倒かも知れませんが、丁寧に勉強することが基礎を積み上げることにつながります。
大切なことはすべて本文にある
国語の記述問題は一部を除いて、すべて本文に書かれていることから答えを構築します。
「筆者の考え」を問う問題も正しくは「本文からわかる筆者の考え」を問う問題なのです。
だからこそセンスではなく根拠の見つけ方が大切になってきます。ちんぷんかんぷんの文章だったのに点数は良かったという現象が起こるのはこのためです。
読解問題の間違え方は3種類
読解問題を解いた後は採点しますが、そこで終わりにしてしまうのでは学力は上がりません。間違えた問題を直す作業こそが学力アップにつながります。
まず間違えた問題を以下の3種類に分けましょう。
- ケアレスミス
- 問題文を読んでいない
- 読み取れない
ケアレスミスの対策
ケアレスミスは見直しでカバーできますが、制限時間を考えると見直す時間がいつもとれるとは限りません。問題を解くときに根拠となる部分に線を引き、勘違いを防ぎましょう。
参考リンク:ケアレスミスを無くすために!京大に合格できた私のケアレスミス対策
問題分を読んでいない場合
問題文を読んでいないというのもケアレスミスの一種です。「ふさわしいもの」を選ばなければならないのに「ふさわしくないもの」を選んでしまった。
「理由」を問われているのに登場人物の「気持ち」を答えてしまった。これらの間違いは思い込みからくるものです。こちらも問題文に印をつける方法が使えます。記述の文末をよく間違えてしまう場合は、先に文末だけ解答欄に書いておくのも有効です。
読み取れない場合
読み取れなかった問題は、まず答えが納得できるかどうか本文を読み直しましょう。
解答も熟読し、解答の選び方や記述の組み立てを理解します。選択問題は、なぜその選択肢が答えなのかはもちろん他の選択肢ではダメな理由も大切です。記述問題では、本文のどこに根拠が書かれているかをきちんと探しましょう。
最後に
正しい勉強法が身につけば、あとは繰り返し演習あるのみです。問題を解き、間違いを直し、弱点を潰す、この繰り返しで国語の点数は上がります。
必要なのはセンスでも読書でもなく、地道な努力です。
ぜひ国語を得意科目にしてくださいね。