助動詞とは、その名前の通り動詞を助けるための動詞です。
英語の基本的な語順は、主語+動詞+目的語等です。
しかし、この組み合わせだけでは日本語のように英語で表現をつくることができません。
たとえば、上記の語順に従って英文を作ると、
I go to school.
(私は学校に行く)
I went to school.
(私は学校に行った)
このように、現在と過去を表す文章くらいしかつくることができないのです。
英語という言語がそもそも現在と過去だけしかない、ということであればこれで十分ですし、学んでいる皆さんも覚えるのが楽で良いですよね。
しかし、残念ながらそんなことはありません。
幅の広い表現に助動詞は不可欠
英語を使っていくうちに未来の話をしたくなったり、「学校に行かなければいけないんだ。」とか「学校に行ったほうが良いよ。」という表現をしなければいけない場面が発生します。
しかし、ただ動詞をつけるだけでは、その表現をつくることはできません。
そこで、そんな動詞を助けるために現れた動詞が助動詞なのです。
「また難しいものが出てきた…。」と思うかもしれませんが、助動詞の使い方は至って簡単です。
3つのルールさえ守れば、文法的に間違えることはほぼないでしょう。
英文法における助動詞の3つのルール
- 動詞の前に置く
- 助動詞の後の動詞は必ず原形にする
- 疑問文の場合は主語の前に助動詞を置く
これだけです。
しかし、助動詞は数種類あり、単語によって意味が変わってくるので覚える必要はあります。それでも、意味を覚えるだけで後は使い方のルールさえ守れば、様々な英語の表現を使うことができるので、英語の面白さを感じることができるかもしれません。
助動詞をややこしいものと思わず、言葉をつくる上で骨組みだけの文章に、表現という肉付けをしてくれる便利なものと思うことが、苦手意識を持たない第一歩です。
次に、助動詞の種類について見ていきましょう。
助動詞の種類
助動詞の中でも、皆さんが学び英文の中で頻出する動詞は全部で13語ほどあります。
中には1つの動詞で2つの意味がある助動詞もあるので、意味をしっかり理解し使いわけることが大切です。
では、頻出する助動詞の中でも、特に使われやすいものの順に並べたので確認してみてください。
よく使われるもの
- can ~できる、~かもしれない
- could(canの過去形)~できた、~かもしれない
- will ~する(未来形)
- should(shallの過去形)~すべきである、~のはず
- used to 以前~してた
- must ~しなければいけない、~に違いない
- have to ~しなければいけない
- may ~かもしれない、~しても良い
上記の8個ほどではないが使われるもの
- might(mayの過去形)~かもしれない
- shall(未来形)~する
- would(willの過去形)~でしょう
- had better ~した方が良い
- ought to ~すべきである、~のはず
助動詞の覚え方
助動詞を13語ほど紹介しましたが、同じような意味が重なっているものがあります。
意味が同じだと単語を使う時にどちらを使えば良いかわからないですよね。そこで、意味が同じ単語の覚え方を説明します。
1.willとshall
同じ未来形の助動詞なので基本的な意味は同じですが、違う点はその意味の強さです。極端に言うと、
willは「明日宿題するよ。(する意思はあるけど実際どうかわからない。)」、
shallは「明日宿題をするのが使命なの。(意思があるかないかは関係なく、既に決定されていること)」
という曖昧なwillと絶対的なshallという使い方にわかれます。
2.have toとmust
どちらも「~しなければいけない。」という義務感を表現する助動詞ですが、使い分けのコツは、未来の時は必ずmustではなくhave toを使うと覚えておくことです。
haveは元々動詞でtoと組み合わせることにより助動詞の役割を持ちます。
未来形の英文作成の時には、未来形の助動詞willまたはshallを使いますが、willやshallとmustは組み合わせることができません。
よって、未来形の時は
×I will must do my homework.
○I will have to do my homework.
私は宿題をしなければいけない
という使い方になります。過去形はhave to が had to になります。
参考リンク:mustで過去形を作る方法!知っておきたい2つの表現方法とその違い
3.shouldとought to、had better
すべて「~すべきである。」という意味になりますが、こちらもshouldとought toは同じレベルの重要度と思ってください。
その一方で、had betterの方はさらに重要度が高い意味を持っています。極端に言うと、「~しないと後で困ったことになるよ!」というshouldやought toよりも警告に近いものになります。
最後に
助動詞と聞くとややこしいイメージが浮かぶと思いますが、助動詞があるおかげで使うのを困っていた表現の仕方が一気に解決できると思えばすごく便利だと思いませんか?
使うことに慣れれば、後は助動詞が動詞のためにしっかりお仕事をしてくれるはずです。
最初は使うことに戸惑うかもしれませんが、助動詞の使い方のルールを守り意味を理解することを第一に行いましょう!